生物学的製剤「レミケード」の特徴

2017/10/31

治療

レミケード(一般名:インフリシキマブ)は、日本で初めて関節リウマチ治療薬として認可された生物学的製剤です。そのため、使用実績が豊富で、効果や副作用についての情報がそろっています。どんな薬なのか詳しくみていきましょう。

(2017年10月時点)

レミケードの特徴を簡単に

日本ではじめての生物学的製剤
効果が現れるのが早い場合が多い
寛解率が高い
TNF阻害薬
点滴製剤
2ヵ月経過後、4~8週に1回の投与となる
メトトレキサートとの併用が必須

 

レミケードによって寛解が維持できた患者さんの約半数は、この薬を休止しても寛解が維持できたという報告(RRR試験)があります。バイオフリー寛解(生物学的製剤を使わなくても寛解を維持できる状態)や、ドラッグフリー寛解(全ての薬剤を使わなくても寛解が維持できる状態)に達した割合が、生物学的製剤の中で最も高い薬です。

効果や状態に応じて投与間隔や投与量を調節できる点もメリットといえます。

レミケードの作用のしくみ

レミケードはTNF阻害薬の一つです。炎症の元となるTNFαを抑えるだけでなくTNFαを作り出す細胞を壊す力も持っている抗体製剤です。

 

レミケードの使い方

医療機関で点滴を行う

レミケードは医療機関で点滴してもらう薬です。1回の点滴にかかる時間は約2時間です。点滴は医療従事者がそばにいる安心感があります。

 

点滴を受ける間隔、投与量が調整できる

初回、2週間後、6週間後、以降は8週間ごとになります。最初の3回は間隔が短いのですが、その後は2カ月に1回の点滴で効果が持続します。
効果が不十分な場合は「点滴の間隔を4週間まで短縮する」「1回の点滴の量を増やす」ことが可能で、効果や状態に応じて調節できます。

 

メトトレキサートの併用必須

メトトレキサートと必ず併用して使う薬です。

 

 

生物学的製剤は薬の種類によって使い方、投与方法が異なります。

ご自身のライフスタイルに合わせて、継続しやすい方法・薬剤を医師と相談しましょう。

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック