生物学的製剤「オレンシア」の特徴

2017/11/22

治療

7種類ある生物学的製剤の中で、最も新しい製剤が「オレンシア(一般名:アバタセプト)」です。オレンシアは、唯一、T細胞をコントロールする製剤です。詳しく見ていきましょう。

オレンシアの特徴を簡単に

T細胞活性化抑制薬
点滴、皮下注射、オートインジェクターが選択可能
投与3回目までは2週間に1回、その後は月1回の点滴(約1時間)。または週に1回の皮下注射。
皮下注射、オートインジェクターは自己注射が可能
リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではない

 

オレンシア(一般名アバタセプト)は、2010年に日本で承認された最も新しい生物です。免疫システムの中心的な役割をしているT細胞の働きを抑制することで、TNFαやIL-6など炎症の元となる炎症性サイトカインが過剰に作られるのを防ぎます。

他の生物学的製剤はサイトカイン阻害薬ですが、オレンシアはサイトカインを作り出すT細胞の働きを抑えるため、TNF阻害薬やIL-6受容体阻害薬で効果が不十分な場合にも効果が得られる可能性があります。

さらにサイトカイン阻害薬に比べて日和見感染症の心配が少ないなど、安全性の面でも海外では高く評価されています。

オレンシアの作用のしくみ

免疫システムには多くの細胞が関係しており、細胞と細胞は互いに情報をやりとりしながら免疫反応を起こしています。この免疫システムの中心的役割をしているのがT細胞です。

T細胞の表面には、他の細胞から情報を受け取る窓口のような部分(CTLA-4)がありますが、オレンシアはこの窓口をさえぎることで情報を遮断し、T細胞の働きを抑えるように作用します。

オレンシアの使い方

点滴、皮下注射、オートインジェクターが選択可能

投与3回目までは2週間に1回、その後は月1回の点滴(約1時間)、または週に1回の皮下注射を行います。皮下注射は、在宅自己注射することも可能です。

 

メトトレキサート併用必須ではない

リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではありません。

 

 

生物学的製剤は薬の種類によって使い方、投与方法が異なります。
ご自身のライフスタイルに合わせて、継続しやすい方法・薬剤を医師と相談しましょう。

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック