患者さんが取り組む、基礎療法
2017/08/31

関節リウマチには「薬物療法」「手術療法」「リハビリテーション療法」「基礎療法」の4つの治療法があります。4つの中でも基礎療法はイメージしにくいのではないでしょうか。今回は基礎療法の具体的なポイントをご紹介します。
毎日つづけることで、病気の経過が変わる
基礎療法とは「患者さんが自分の病気を理解して、日常生活を管理しなから治療に取り組むこと」です。そんなことで治療に効果があるの?と思うかもしれませんが、関節リウマチは、患者さんが前向きに治療に取り組めるかどうかが治療効果に大きく影響する病気といわれており、基礎療法はとても大切なんです。
基礎療法の7つのポイント
1:ストレスをためない
イライラしたり、落ち込んだ状態がつづくとストレスがたまって病気が悪化してしまいます。安定した精神状態ですごすようにしましょう。音楽を聴いたり、アロマをたいたり、映画をみたり・・・自分のリラックス方法を見つけてみましょう。
2:住まいの環境を整える
段差を少なくしたり、関節への負担を少なくする自助具なども活用しましょう。洋式の生活(椅子、ベッドなど)にするだけでも、関節への負担が減ります。
3:運動と安静をバランスよく
1日の間で、体を動かす時間と休める時間を上手に配分しましょう。無理をする必要はありませんが、少しずつでもリウマチ体操をつづけてみてください。
そして睡眠はしっかりとりましょう。
4:冷え・湿気に要注意
冷えや湿気は関節の痛みや腫れを強めてしまいます。冬の冷え防止だけでなく、夏の冷房対策も大切です。
5:バランスのよい食事
関節リウマチだからといって、食べてはいけないものはありません。良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富な食品をとりましょう。暴飲暴食はやめて、三食規則正しく食べることが大切です。お酒は控えめにしましょうね。
喫煙している人は、禁煙することも治療の一貫です。
6:関節に負担をかけない動作
食事をする、飲み物を飲む、顔を洗う・・・などあらゆる動作に関節が関わります。そのため、関節リウマチの人はできるだけ、関節を守る動作を心がけることが大切です。動作を工夫すると、痛みが軽くなり、変形を防ぐことにもつながります。
例えば、長時間うつむいて本を読む姿勢は首や肩に負担をかけてしまいます。30分以上つづけることはやめましょう。
7:なるべく自分でやる
関節や筋肉を使わないと、その機能は低下してしまいます。無理は禁物ですが、できる範囲のことはなるべく自分で行うようにしましょう。