生物学的製剤一覧【2018.10】
2017/08/31
生物学的製剤はリウマチの治療を劇的に進め、日本では2003年以降、7つの生物学的製剤が使用できるようになりました。それぞれの製剤に特徴がありますので、主治医の先生と相談して使用する生物学的製剤を決めましょう。
7つの生物学的製剤
アクテムラ(トシリズマブ)
●点滴、皮下注射、オートインジェクターが選択できる。
●4週に1回の点滴(約1時間)または2週に1回の皮下注射。
●皮下注射、オートインジェクターは自宅などで自己注射が可能。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではない。
●リウマトレックスが服用できない人や中止したい人も使用できる。
●日本で製造された薬。
レミケード(インフリキシマブ)
●日本で最初に発売された関節リウマチの生物学的製剤。この薬でリウマチ治療が劇的に変化した。
●点滴製剤で、1回の投与に約2時間かかる。
●初回投与0週として、2週後、6週後、その後は基本的に8週間隔に投与する。
●充分に効果が得られない場合、投与量を増量したり、投与間隔を4週まで短くすることが出来る。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須。
エンブレル(エタネルセプト)
●日本で2番目に発売された関節リウマチの生物学的製剤
●50㎎を週1回または25㎎を週2回皮下注射する。
●25㎎週1回など、状況により減量しやすい。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではないが、併用の方が有効性は高い。
●自宅などで自己注射が可能。
ヒュミラ(アダリムマブ)
●2週間に1回皮下注射する。
●自宅などで自己注射が可能。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではないが、有効性の差が大きいので出来る限り併用する。
シンポニー(ゴリムマブ)
●医療機関にて、4週に1回の皮下注射。定期通院する感覚で治療ができる。
●有効性が不十分な場合、増量が可能。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではないが、併用の方が有効性は高い。
シムジア(セルトリズマブ)
●ローディング投与(投与開始時、2週間後、4週間後に400mg皮下注射を行い、一気に血中濃度を上昇させること)が可能
●自宅などで自己注射が可能
●即効性が期待されている。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではないが、併用の方が有効性は高い。
●妊娠中・妊娠希望の人に投与可能(胎盤および乳汁への移行がほとんどないと考えられている。)
オレンシア(アバタセプト)
●点滴、皮下注射、オートインジェクターが選択できる。
●投与3回目までは2週間に1回、その後は月1回の点滴(約1時間)。または週に1回の皮下注射。
●皮下注射、オートインジェクターは自宅などで自己注射が可能。
●リウマトレックス(メトトレキサート)との併用が必須ではないが、併用の方が有効性は高い。
進化する生物学的製剤
生物学的製剤はこれからも進化していくことが予想されます。新しい情報が届き次第、再度アップいたします。
2017年10月