メトトレキサート(MTX)以外の免疫抑制薬

2017/08/25

治療

世界の標準薬といわれる「メトトレキサート(MTX)」で十分な効果が得られない場合には、その他の免疫抑制薬が使われることがあります。この記事では、メトトレキサート以外の免疫抑制薬の特徴をご紹介します。

レフルノミド

飲んだ量が体内で半分の量になる血中半減期が15日と長いのが特徴です。海外ではメトトレキサートと同等か、それを上回る効果が示されています。

しかし日本では、間質性肺炎を合併するケースがあり、治療中は咳や息苦しさに注意しなければなりません。

ミゾビリン

抗リウマチ薬の中では効果が弱く、効き目も遅い薬です。通常は、他の抗リウマチ薬を1種類以上使っても効果が出ない場合に使われます。

副作用は少ないですが、高尿酸血症(痛風や腎不全をまねく)になる場合があり、定期的な検査が必要です。

シクロスポリン

T細胞にあるたんぱく質「シクロフィリン」と結合し、免疫抑制効果を発揮します。副作用としては腎機能障害、高血圧があります。グレープフルーツジュースといっしょに服用すると血中濃度が高くなるため注意しなければなりません。

タクロリムス

メトトレキサートで効果が現れない場合にも有効と考えられています。

副作用としては、胃腸障害、高血圧、糖尿病などがありますが、メトトレキサートのような口内炎や骨髄抑制作用は少ないとされています。

 

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック