リウマチの症状が出やすい関節はどこか

2017/08/28

症状

関節リウマチは、全身に症状が現れる病気です。初期症状の中でも特徴的なのは「朝のこわばり」と「関節の腫れ」。身体にたくさんある関節の中でも症状が出やすい関節はどこなのか、見ていきましょう。

最も症状が出やすいのは、手指・手首の関節

手指の第2・第3関節は要チェック!

リウマチが起こりやすいのは手(手の指、手首)の関節です。その中でも手指の第2、第3関節は特に症状が出やすい部分。リウマチ患者さんの多くは、ここから病気がはじまります。足の指の付け根に起こる炎症は、関節リウマチ以外の関節炎ではあまりみられない症状の1つです。

 

ひじ・ひざ・股などの大きな関節にも起こる

手足の中小の関節がおかされやすいものの、ひじ、ひざ、股などの比較的大きな関節に症状が出ることもまれではありません。大きな関節に病変が起こると、歩いたり、座ったりといった日常生活の動作が困難になってしまいます。

 

関節と罹患頻度

関節

罹患頻度(平均%)

手の指 第2、第3関節

91

手首の関節

78

肩の関節

65

ひざの関節

64

脊椎(頸椎)

50

足首の関節

50

足の指の関節

43%

ひじの関節

38%

股関節

17%

あごの関節

8%

 

病変が起こりやすい関節

滑膜(かつまく)がある関節ならどこでも起こりうる

リウマチは関節の中の「滑膜」と呼ばれる部分に炎症が起こる病気です。上記のようにリウマチの症状が出やすい関節はありますが、滑膜がある関節であればどこでも症状が出る可能性があるんです。全身には68個の関節があるので、それら全てをリウマチから守っていく必要があります。

 

関節の断面図

 

滑膜に炎症が起き、関節に傷がつき始めるのが、発症後12年といわれています。滑膜の炎症は進行すると元に戻すことはできません。おかしいな?と感じたら、すぐに専門医を受診することが大切です。

 

 

この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック