生命にかかわる「頸椎」(首)の障害
2017/09/25
関節リウマチは、痛みなどの症状が現れても“生命にかかわることはない”と思われがちな病気かもしれません。確かに、治療法の進化によって“不治の病”ではなくなりましたが、だからといって治療を途中で止めることは危険です。関節リウマチの症状が頸椎にあらわれると、生命を脅かす可能性があるからです。
頸椎(けいつい)は「首の骨」
脊椎(背骨)は26個の骨で構成されています。この26個の骨のうち、上部の7個が頸椎(首の骨)です。頸椎の中でも1番目の骨(第1頸椎)と2番目の骨(第2頸椎)はもっとも動く部分で、関節リウマチでおかされやすい部分でもあります。
頸椎に現れる関節リウマチの症状
関節リウマチによって頸椎がおかされると、骨がずれたり、亜脱臼を起こすことがあります。初期症状は「後頭部の痛み」「雑音が聞こえる」などです。
さらに進むと、神経が圧迫されることで「しびれ」「脱力感」があらわれます。
例えば、手足の変形は変わっていないのに、以前はできた動作ができなくなったり、食事の時に箸やスプーンが使いにくくなるなどしたら、頸椎の障害が起きていないか確認した方がよいでしょう。
頸椎の障害が延髄(えんずい)に影響すると危険
脳の「延髄」という部分には、呼吸など生命を維持するために重要な機能があります。頸椎の障害によって延髄が圧迫されると生命にかかわることがあるため、頸椎の障害には早く気づいて対処しなければいけません。
定期的に診察を受けることはもちろんですが、普段生活している中で「あれ?」と思うことがあれば、担当医に相談するようにしましょう。