合併症の1つ「続発性アミロイドーシス」を知ろう

2017/10/20

症状

関節リウマチになると自己免疫や炎症性の病気を合併しやすくなるといわれています。今回は関節リウマチに合併しやすい病気の1つ「続発性アミロイドーシス」について説明していきます。

発病後、10数年後に現れやすい合併症

関節リウマチでは、炎症がうまくコントロールされない状態がつづくと肝臓で「血清アミロイドAたんぱく」というたんぱく質が大量に産生されます。この異常なたんぱく質が処理しきれないと“アミロイド”に変化し、さまざまな臓器に沈着してしまうのです。

 

アミロイドーシスは臓器障害を起こす

アミロイドが臓器に沈着し、その結果、臓器に機能障害を起こす病気の総称が「アミロイドーシス」です。「続発性アミロイドーシス」は、関節リウマチのような慢性の炎症性疾患が長期にわたってつづいた後に発生するものです。

 

アミロイドの沈着を取り去る治療法はない

アミロイドは絹のような構造をもつ異常なたんぱく質で、溶けにくい性質があります。そのため、アミロイドがいったん臓器に沈着してしまうと、これを取り去る有効な治療法はありません。

そのため、アミロイドーシスが起きないように関節リウマチの炎症をコントロールすることが何よりも大切です。

腎アミロイドーシス

アミロイドが腎臓に沈着して障害を起こします。たんぱく尿が出て発見されることが多いです。進行すると腎機能が低下し、透析が必要になることもあります。

 

診断の確定には腎生検(腎臓の組織をとって検査すること)が必要ですが、体への負担が大きいため、負担が少ない消化管の粘膜で生検を行うこともあります。消化管の粘膜にアミロイドの沈着が認められれば、腎臓にも沈着していると予想できます。

消化管アミロイドーシス

アミロイドが消化管の粘膜に沈着して障害を起こします。

代表的な症状は、難治性の激しい下痢ですが、腸管の動きが悪くなることで腸閉塞を起こしたり、血便が現れることもあります。症状が出た時点で、静脈栄養を行い、絶食して腸管を安静にします。その際、ステロイド注射をして炎症をすみやかに抑えると、効果がみられることがあります。

 

診断には、胃や大腸の内視鏡を行い、粘膜生検でアミロイドの沈着を確認します。

合併症予防のためにも、日頃から炎症のコントロールを!

通院時の血液検査や尿検査は、アミロイドーシスのような合併症を起こさないためにも大切な検査です。アミロイドーシスが起きてしまうと治療は難しくなります。重要なのは、関節リウマチの炎症をコントロールして、予防することです。

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック