食事のポイント:骨粗しょう症予防にカルシウムとビタミンD

2017/10/04

生活

関節リウマチでは、骨粗しょう症を合併しやすくなるので、骨粗しょう症を予防する栄養素を食事からとるようにしましょう。

カルシウムはビタミンDといっしょにとる

カルシウムは骨や歯をつくる材料になる栄養素で、骨を丈夫に保つためにはカルシウムを含む食品を摂取することが大切です。同時に、カルシウムを骨に沈着させるためには、運動によって骨に刺激を加えたり、太陽の光を浴びることが必要になります。

しかし、関節リウマチになると、どうしても運動量が低下し、外に出る機会が少なくなりがちです。さらに、治療のために服用するステロイド薬には、カルシウムの吸収を抑えたり、尿といっしょに排出する作用があるため、骨粗しょう症が起こりやすくなるんです。

そのため、関節リウマチの方はカルシウムを豊富に含む食べ物を、カルシウムの吸収を助けるビタミンDと一緒にとることが重要です。

 

カルシウムを多く含む食品

食品名

常用量(g)

目安量

カルシウム(㎎)

低脂肪乳

200mL

コップ1

270

普通牛乳

200mL

コップ1

227

いわし・丸干し

40

2

176

プロセスチーズ

25

1切れ

158

厚揚げ

60

1枚

144

高野豆腐

20

1枚

132

木綿豆腐

100

1/3丁

120

プレーンヨーグルト

100

1/2カップ

120

絹ごし豆腐

100

1/3丁

43

小松菜

70

2

119

桜えび(素干し)

3

大さじ1

60

チンゲン菜

70

2

70

ひじき(乾燥)

5

煮物1

70

※女性のカルシウム1日所要量は600㎎ですが、骨にカルシムを蓄えようとすると約1,000㎎は必要になります。

 

ビタミンDを多く含む食品

◇あんこう
◇まいわし
◇かわはぎ
◇さけ
◇かつお
◇にしん
◇さんま
◇うなぎ など

 

カルシウムを含む食べ物は、牛乳や乳製品、小魚、小松菜などの緑黄色野菜ですが、腸での吸収率は食品によって違いがあります。牛乳は約50%、小魚は約30%、野菜は約18%です。

牛乳に含まれるたんぱく質は、腸で吸収される時にカルシウムの吸収を助ける物質をつくるためカルシウムの吸収が優れています。また小魚にはたんぱく質やビタミンDが含まれているため、やはりカルシウムの吸収を助けます。

野菜のカルシウム吸収率を上げるには、タンパク質やビタミンDといっしょに調理するようにしましょう。

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック