リウマチ体操【総集編】

2017/11/24

特集

リウマチ体操【総集編】をお届けします。

関節リウマチの方は、1日の間で、体を動かす時間と休める時間を上手に配分することが大切です。

無理をする必要はありませんが、少しずつでもリウマチ体操をつづけてみましょう。

ひじ・腕・肩のリウマチ体操

リウマチ体操のポイント

●痛みがある程度治まっている時に行う。
●動作はゆっくりと。勢いや反動はつけずに行う。
●体操と体操の間は、深呼吸でリラックス。
●それぞれ10回ずつ、1日2度を目安に。

 

ひじ・腕の運動Ⅰ

下記の(A)⇒(B)を繰り返します。

 

図A

ひじを机につき、腕をまっすぐ前に伸ばして下ろします。机などの上に手の甲をのせます。

次に手を返して、ひじ、手のひらを机にぴたっとつけます。

 

図B

机の上に腕をおいたまま、手のひらを上向きにして引き上げ、下げます。

 

 

ひじ・腕の運動Ⅱ

下記の(C)⇒(D)を繰り返します。

 

図C

ひじを机につき、腕をまっすぐ前に伸ばして下ろします。

 

 

図D

手のひらが口に届くまでひじを曲げ、次に前へ伸ばします。

 

 

肩の運動Ⅰ

背筋を伸ばしてたらした腕を前へ後ろへと伸ばします。

リウマチ体操 肩

 

肩の運動Ⅱ

たらした腕を外側へ伸ばし上げます。

リウマチ体操 肩

 

肩の運動Ⅲ

両手を体の横につけ、力を抜いて、肩を上げ下げします。

リウマチ体操 肩

肩の運動Ⅳ

ひじを伸ばしたまま、両腕を少し開いて、手のひらを前後に返します。

リウマチ体操 肩

 

肩の運動Ⅴ

ひじを曲げ、肩を内側⇒外側へ回します。

 

肩の運動Ⅵ

手を肩から背中の方に回し、できるだけ下の方に伸ばします。

 

肩の運動7

手の甲を背中の肩甲骨(けんこうこつ)の間におき、つよく押します。

足・ひざ・股・もものリウマチ体操

リウマチ体操のポイント

●イスに座ったりあおむけになって行う体操は下肢の運動に最適。
●多少の痛みは、がまんして行いましょう。運動後2~3時間で痛みがやわらぐ位がちょうどよいです。
●痛みが翌日まで残る場合は、やりすぎです。運動量を半分にしましょう。

 

太もも・股関節の運動

椅子に座って、ひざを交互に上げます。股関節の可動域を維持します。この動きは、太ももの筋力をアップにもつながります。

 

太もも・股関節・足の運動

椅子に座った状態で、ひざを伸ばして足をゆっくり上げます。太ももが張った感じになるまで足を伸ばしてそのまま510秒保ち、ゆっくり降ろします。左右交互に510回行いましょう。

 

足首の運動Ⅰ

かかとを床につけたまま、つま先を床につけたり離したりします。左右の足で同じように行います。足首の関節の可動域の維持につながります。

 

 

足首の運動Ⅱ

足先を内側へ向けて5秒ほど止め、外側へ向け5秒ほど止めます。左右の足で行いましょう。

 

足首の運動Ⅲ

足先を右回し、左回しします。左右の足で同じように行いましょう。

 

腰の運動

ひざを曲げて、腰を上げた状態で35秒間、そのまま保ちます。

 

リウマチ体操 腰の運動

 

ひざ・股関節の運動Ⅰ

下記のA・B・Cの動作(右足バージョン)をそれぞれ左足でも行い、左右交互に310回くりかえしましょう。

 

運動A

足先を開きぎみにして、あお向けになります。右足を伸ばしたまま、少し浮かせてかかとを固定させ、その状態でつま先を内側・外側へ回します。

 

 

運動B

右足を伸ばしたまま、ひざに力を入れて、ひざの裏側を床に押しつけ35秒間停止します。

 

運動C

右足をのばしたまま持ち上げ、35秒間そのまま保ち、ゆっくり降ろします。

 

ひざと股関節の運動Ⅱ

下記のD・E・Fの一連の動作(右足バージョン)を左足でも行い、左右交互に310回くりかえしましょう。

 

運動D

あお向けに寝て、左足のひざを立てて右足を伸ばします。

 

 

運動E

右足をゆっくり上半身の方へ引き寄せます。

 

運動F

その状態から右足を上に向けゆっくり伸ばし、静かに降ろします。

 

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック