所得を補償する傷病手当金と障害年金

関節リウマチ療養を支える福祉制度の中に「傷病手当金」と「障害年金」があります。対象となる方は申請を行いましょう。

傷病手当金

健康保険の被保険者がケガや病気をして、その療養のために3日以上会社を休み、給与がもらえなくなった場合は、4日目から16ヵ月を限度に傷病手当金が現金で支給されます。

認定基準

働くことができない状態かどうかは、それまで従事していた仕事と同じ業務に耐えられるかどうかを基準とします。軽い仕事ならできるものの、健康な時と同様の仕事はできない状態であれば認定されます。

手当金の額

標準報酬額の3分の2に相当する額。

 

傷病手当金に関するお問い合わせ・申請窓口
●加入している健康保険の担当窓口

障害年金

傷病手当金の受給期間(16ヵ月)を過ぎても病気が治らず働けない場合は、「障害年金」を受ける手続きをしましょう。

年金は通常、65才からの受給ですが、障害年金は65才になる前から受けることができます。

受給対象者

公的年金(厚生年金・共済年金・国民年金)に加入している方で、病気はケガによる障害で、日常生活や就労の面で支障があると医師が診断した人。
※60才からの減額老齢年金を受給している場合は、障害年金は受けられません。

申請について

初診日(障害の原因となったケガや病気ではじめて医師の診察を受けた日)から1年6ヵ月が経過すると申請できます。ただし関節リウマチは進行の速度が遅く、1年6ヵ月では認定を受けられないこともよくあります。

 

のちに重度の障害が起きた場合は、「事後重症制度」で再度申請することができます。初診の時の医療機関、主治医の名前、日付などは忘れないように記録しておきましょう。

 

障害年金に関するお問い合わせ・申請窓口
加入している年金の担当窓口にご相談ください。
●厚生年金・共済年金は年金事務所(旧 社会保険事務所)
●国民年金は市区町村の年金担当課

 

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この記事の監修

湯川リウマチ内科クリニック 院長
日本リウマチ学会専門医・評議員
湯川宗之助

湯川リウマチ内科クリニック